宮古島でニワトリをペットとして飼育する方法と注意点

ペットニワトリ有精卵孵化繁殖孵卵器 ■農業&ガーデニング&草刈り

目次

1.ペットとして購入できるニワトリの種類(烏骨鶏、うずら、チャボ など)
2.購入できるショップや方法は?ヒヨコ・有精卵
3.孵卵器、育雛箱、ケージ、鶏小屋などについて
4.産卵数や平均寿命
5.孵化と繁殖
6.毎日の世話、餌、産卵など飼育のコツ
7.飼育する際の注意点
8.おわりに

1.ペットとして購入できるニワトリの種類(烏骨鶏、うずら、チャボ など)

 ニワトリは世界中で250種類(品種)がおり、日本には50種類(品種)以上存在しています。その中でペットとして購入しやすい種類は雑種のニワトリ、烏骨鶏、チャボがあります

烏骨鶏の画像は → こちら

チャボの画像は → こちら

あと、ニワトリの近縁種のうずらもよく販売されています。

ペットショップで売られているニワトリは、

「赤い卵を産むニワトリ」
「白い卵を産むニワトリ」
「青い卵を産むニワトリ」

など

卵の色で種別して販売している場合もあります。

2.購入できるショップや方法は?ヒヨコ・有精卵

ヒヨコ成鶏(大人のニワトリ)はペットショップで購入できることがありますが、
販売しているペットショップは多くはありません。

また、春と秋の一時期だけの販売としていることがほとんどです。

なので、ほとんどの愛好家は有精卵で購入して孵化させることがほとんどです。

有精卵は、ヤフーオークションやメルカリなどで購入することが多いですが、
地域の農作物を販売しているスーパーでも販売していることがあります。

私の住む宮古島でも、JAあたらす市場などで販売しています。

= 販売価格の例 =

烏骨鶏のヒヨコ・雛のペットショップ販売相場価格 ¥1,000 ~ ¥5,000

ニワトリ雑種のヒヨコ・雛のペットショップ販売相場価格 ¥200 ~ ¥2,000

以下の価格はすべて税込

・R3年6月の有精卵価格例(メルカリ)
 赤い卵 12個¥1,400
 烏骨鶏 12個¥1,800

・R3年6月の有精卵価格例(宮古島JAあたらす市場)
 白い卵  6個 ¥165
 赤い卵  6個 ¥250
 烏骨鶏  4個 ¥324

3.孵卵器、育雛箱、ケージ、鶏小屋などについて

最近流行りの部屋飼いをする場合は特別な小屋やケージは必要ありません。
私はうさぎ用のケージで飼育しています。

屋外で飼育する場合は野鳥や野良猫、野犬などが接触しないように小屋が必要になります。

1羽に対して150cm×80cm×60cm以上の大きさが基準になります。

ドイツのDIYセンターでみかけた1羽用の小屋

多頭飼いする場合には、多少大きめの小屋が必要です。

最近海外でもニワトリの飼育が人気で、

YouTubeでニワトリ小屋のDIY動画があります。

動画を参考にDIYに挑戦するのもいいかもしれません。

4.産卵数や平均寿命

 ニワトリは、孵化してから約5ヶ月で卵を産むようになります。

平均寿命は5年で、産卵を開始してから200日前後で産卵のピークとなります。

ニワトリのメス1羽が産む卵の数は基本1日に1個、1年間で365個が最大です。

朝と夕方に2個産卵することもありますが、前日もしくは翌日は休卵日になります。

5.孵化と繁殖

繁殖にはオスとメスを一緒に飼育すると高い確率で有精卵産卵します。

その有精卵孵卵器などで孵化させます。

うまく孵化させるには、温度と転卵が重要です。

孵化のコツ

孵卵器の温度を約37.5度、湿度も適度に保つ。
② 1日に最低4回90度ずつ転卵する。1時間に1回転卵するのがベスト。
  (自動転卵装置付き孵卵器の場合は孵卵器におまかせ)
孵化予定日から3日前の18日目に転卵を終了する。

数年前までは孵卵器はとても高価なものでしたが、
最近はデジタルで管理が簡単な孵卵器が、
アマゾンなどで安く購入できるようになりました。

私が長年使用している孵卵器

・株式会社昭和フランキ 自動転卵装置付き小型孵卵器

ネット販売価格 8万円~9万円
公式製品サイトは → こちら

良い点:シンプルな作りで省電力。孵化率が良い。湿度の管理が楽。
悪い点:アナログなので温度管理に若干コツがいる。

先月Amazonで購入した孵卵器

LifeBasis 自動孵卵器 インキュベーター

アマゾン販売価格 ¥9,999
販売ページは → こちら

良い点:デジタルで温度管理が的確で楽。
    孵化後1週間程度はヒナの育雛箱として使用できる。
悪い点:ファンが回りっぱなしで電気代がかかる。
    水の蒸散が早く水の補充が頻繁でめんどくさい。
    モーター音がうるさい。

孵化したら育雛箱に移動します。2~3日は35~37度ぐらいに保温が必要になります。
外気温が30度以上の夏場なら5日ほどかけて、育雛箱の温度を徐々に下げ外気温にならします。

冬場は、宮古島でも孵化後1か月は保温が必要になります。
なので繁殖は春に行うのが楽です。

夏は温度管理が楽なのですが、台風で停電になると孵卵器が停止してしまうので、
孵化が途中で止まって(中止卵)失敗することがあります。

6.毎日の世話、餌、産卵など飼育のコツ

・最低、朝と夕方に餌と水の管理をする。容器は1羽だったらタッパーでも問題ない。

・水は常に飲める状態が好ましい。

・餌はヒヨコにはヒヨコ用の配合飼料を与える。宮古島ではメイクマンで購入できる。

・野菜やハーブ類を刻んであげると元気に育ち、餌代も節約できる。
 宮古島ではヒヨコの時期からムツウサを刻んで与えると、
 成鶏になっても好んで食べるようになり、健康で玉子の栄養価がよくなることが期待できる。

・カタツムリやミルワームを時々与えるとをよく産む。

・ミルワームはメイクマンで乾燥ミルワームを購入可。

・成鶏(大人ニワトリ)用の配合飼料は、メイクマンでは売り切れの場合が多いので、
 JAひらら生産資材センターで購入することができるが20Kgと量が多い。
 
・宮古空港前給油所で「月桃粉末入りのオリジナル飼料(1Kg)」が販売されていることがある。

・夏は強い太陽光を浴びすぎると産卵率が下がるので日陰を必ずつくる。

7.飼育する際の注意点

ニワトリのオスは早朝に大声で鳴くので、飼育場所が近隣住民に迷惑にならない環境か考える。

うずらは小さくて可愛いのでアパートで飼育始める人も多いですが、かなりうるさい鳴き声で後悔することが多いので要注意。

・家庭の生ゴミを飼育しているニワトリが好むように工夫すれば食べてくれる。ただし、鶏肉を食べさせると「共食い」「動物虐待」と非難されることがあるので要注意。

・オス同士はよく喧嘩してうるさい。

・ネコやイヌに襲われないように注意が必要。

ニワトリを1羽でも飼育している者は、毎年2月1日時点での飼養状況を、
 6月15日までに最寄りの家畜保健衛生所へ提出をする必要がある。

 詳細はこちら → 家畜の飼養状況の定期報告について(沖縄県)

ニワトリが鳥インフルエンザなどの伝染病にかからないように野鳥と接触しないように気をつける。
 農林水産省「家きん飼養者・関係者・鳥を飼育している方へ」に詳しい情報があります。

近隣に養鶏場がある場合は、鳥インフルエンザのリスクを考えると飼育はおすすめできません。

8.おわりに

 ニワトリが庭(または部屋)にいる光景は、非常に心が和みます。おじいちゃんおばあちゃんたちが子どもだった頃には、家にニワトリがいる風景はよくみられました。

 しかし、その風景は鳥インフルエンザの不安から失われていきました。

 鳥インフルエンザはヒトへの感染確率は低いですが、数年前から養鶏場で感染したニワトリの大量殺処分がTVで大きく報じられるようになり、宮古島の鶏愛好家たちは不安から飼育をやめてしまいました。

 現在のコロナ禍が続く中、生き物を飼育する楽しさや大切さを感じる人が増え、さまざまな生き物を飼育している様子がYouTubeで発信されています。ニワトリ飼育者のYouTubeも人気です。

 犬や猫を飼うことは年々敷居が高くなっており、気軽に「(飼育を)やってみる」ことができません。最近では保護犬や保護猫の里親になることも人気がありますが、里親になるためには厳しい審査と費用がかかります。

 私は、生き物との共存生活の入り口にいる者に対して、厳しいルールを強いるのも問題だと思っています。

 ニワトリは、犬や猫に比べると非常に飼いやすい生き物です。飼いやすいと言っても生き物を養うということはやはり大変です。毎日の餌やり水やり、小屋(ケージ)の掃除、糞尿の処理など管理は本当に大変です。

 生き物を養うことは人格形成や心を育む役割をすると言われていますが、私は何より飼育してみないと分からない大変さや楽しさ、日々の充実感を体験することで、自分自身の特性に気付かされることが重要ではないかと思います。人には向き不向きがありますから。

 ニワトリを飼育してみると多くの気付きを得られ、何よりニワトリが健康で美味しい卵を産んでくれる環境を作ることは、人間にとっても健康で幸福な環境であることは間違いありません。

 あなたも美味しい卵を産ませようと工夫し始めれば、しだいに健康的な生活に変わっていくでしょう。ニワトリとの共存生活、楽しいですよ。

ブログ:ITとBIOで楽しむ南の離島生活
記事:『宮古島でニワトリをペットとして飼育する方法と注意点』

孵化させたときのYouTube 動画は⇒こちら


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